この記事では、ベースライトを購入する人のために、その種類と形状、設置の際のポイントなどを解説しています。
そもそもベースライトとは、オフィスや学校・施設などで広く使われる天井照明で、私たちの一番身近にある照明器具です。
ただ、家庭向けに主に普及しているシーリングライトと違い、基本的に配線を直接照明器具に接続し、天井に直付けして設置します。
使用目的としては空間の基礎照明として使われ、部屋全体を広く明るく照らす効果が期待されます。
ベースライトの種類と形状
ベースライトには設置方法として、埋込形と直下形の2つに大別されます。
また、形状としては、反射板のあるもの・ないもの、片面のみ反射板のあるもの、笠付、下面に光が集中するものなどに目的に応じて分かれています。
この記事では、具体的によく使用される以下の5つのタイプのベースライトについて、用途・特徴等を解説し、さらにそれぞれの商品の選定ページへもリンクを貼っていますのぜひ参考にしてください。
逆富士形ベースライト
主な用途:オフィス(事務所)等
メリット:明るさを広げる為の反射板形状になっているので天井面も明るく感じられる
逆富士形というのは、富士山から形容された名前です。山を逆にしたような形状からこう呼ばれています。
同じようにV形と言われることもあります。
トラフ形ベースライト
主な用途:トイレ・洗面・間接照明等
メリット:安価
反射板が無いので、ランプのみの明るさで照らす形になります。
また、間接照明にも良く利用されるタイプのライトです。
南海トラフ等のトラフの形状からこう呼ばれており、笠無し形、箱形とも言われます。
笠付形ベースライト
主な用途:駐輪場・工場等
メリット:明かりを設置場所の下側に集中させる事ができ、光りが横に行かないように笠で覆われているので、光害予防に最適
工場であれば、チェーンやボルトで吊り下げる形で、作業面を明るくする事が出来ます。
また、駐輪場では、駐輪場の屋根が低いので設置場所の高さが自ずと低くなり、笠が付いていない器具だと光りが目の高さで飛んでくる形になってしまいます。
笠付形ベースライトは、こういった状況を防ぐ事が出来ます。
片反射笠付形ベースライト
主な用途:勝手口出入口、駐車場の精算機等
メリット:笠付形と同じく光害を予防でき、笠が付いている反対側が壁やドア等の時に使用
⇒ 片反射笠付形ベースライト(三菱電機)の販売用選定ページへ
下面開放形ベースライト
主な用途:オフィス(事務所)等
メリット:作業面に対して明かりをある程度集中させる事が出来る逆富士形と違い、箱で覆われているので天井面は明るくなりにくい
ベースライトの設置で注意するポイント
ここでは、ベースライト購入、設置する際に注意すべき代表的なポイントを3つ紹介します。
設置方法に関する注意点
LED照明の場合、直付形と埋込形に分かれますが、埋込用の器具を天井に直付けしたり、その逆で直付用を埋め込んだりすることはできません。
その時点で間違えると、返品・交換できなければ、どうすることもできませんので、しっかり確認の上で購入する必要があります。
器具のサイズに関する注意点
すでに既設の蛍光灯等が設置されている場合に、器具のサイズ等に関する配慮が必要になります。
この記事では代表的な2つのケースを紹介します。
施工時の手間の軽減
既設蛍光灯をリニューアルする場合に、ボルトを延長する作業(長さ測定・ネジ切り・延長金具取付など)が必要になります。
ただ、本ページで紹介している三菱電機Myシリーズであれば、図1のように直付形・埋込形ともに、既設器具の吊ボルトをそのまま使用することが可能となり、大幅に作業時間を短縮できます。
図1.既設器具の吊ボルトについて
既設設備の焼け跡のカバー
昔の蛍光灯のタイプの器具が付いている場所へのリプレイスを行う場合は、昔の器具の跡を隠す為に幅が広い商品を使って器具跡が残らないように選定する必要があります。
そんなケースでも三菱電機Myシリーズであれば、焼け跡よりも若干大きく設計されているので、焼け跡を処理する必要がありません。
天井に焼け跡が見えると、せっかくオフィス内を改装しても見栄えが悪くなるので、見た目に美しく仕上げることができます。
図2.既設設備の焼け跡カバー方法
※ 上記画像の参照元 三菱電機カタログ
色温度に関する注意点
室内の照明を交換したとき、「う~ん 何か色が違うなぁ」と感じたことはりませんか?
量販店の照明コーナーなどに行くと、見本として何種類かの色の違う電球を見ることがあると思いますが、この違いが色温度の違いです。
色温度とは、光の尺度を表すための尺度のことで、光源の温度や明るさとは関係なく、単位はケルビンとして表示されています。
ベースライトについても、電球と同じように色温度の違うものが販売されており、大きく昼光色・昼白色・白色・温白色・電球色に分かれています。
色温度とそのイメージについては、表1を参考にしてください。
表1.ベースライトの色温度の種類・ケルビン・特徴について
種 類 | 単位(ケルビン) | 特 徴 |
---|---|---|
電球色 | 約3000K | 暖色系でオレンジっぽく温かみのある光の色です。 比較的明るさを抑えた落ち着きのある色で、目も疲れにくくリラックスしたい場所にぴったりです。どちらかというと職場ではなくリビングなどに向いている色です。 |
温白色 | 3500K | 2番目に低い色で、電球色と白色の中間の明るさで、やや自然な色合いです 日が昇る1時間くらい前の太陽光に近いイメージの色で、落ち着いた明るい雰囲気の照明に適しています。 |
白色 | 4000K | やや黄色みがかった白色で、 昼白色を使うと明るすぎると感じた場合に向いています。具体的には一般事務所など作業を行う場所に向いており、家庭での読書にも適しています。 |
昼白色 | 5000K | 昼白色とは、人にとって一番太陽の明るさで自然に感じる光の色です。室内はまぶし過ぎず、いきいきとした雰囲気になり、自然な明るさなのでどんな場所にも適しています。オフィスなど昼光色を設置場所で、明るすぎると感じる場合は昼白色がおすすめ |
昼光色 | 6500K | 昼光色は記事記載時において、市販されているもっとも高い色温度で、曇天空の色とも言われています。また、その特徴は白っぽく青みかかった光の色ですっきりとした印象で、青系の光は能を脳を覚醒して集中力を高める効果があるとも言われており、事務作業を行うオフィスに向いています。 |
上記のように全部で5色の色合いがありますが、実際にオフィスで使用されるベースライトは、昼白色・白色がメインになっています。
図3のように昼白色と白色ではかなりイメージが変わってくることがわかると思います。
図3.昼白色と白色のオフィスのイメージ図
※ 見た目のイメージ図ですので、実際に設置した場合には画像と異なる場合がございます。
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ベースライト タイプ別 三菱電機 販売選定表について
⇒ 片反射笠付形ベースライト(三菱電機)の販売用選定ページへ
まとめ
最後に本記事のポイントをまとめます。
② それぞれに特徴(メリット)があり設置場所に合わせる。
③ 設置の際には主に2つの注意点がある。
④ 5種類の色温度があり設置場所に合わせる。