ネットワークカメラが映らない原因と対処法【プロが解説】

ネットワークカメラのトラブルに映像が映らなかったり、映像が途切れてしまうという現象が起こることがあります。

特に撮影の目的が防犯・監視などの場合に、映像が途切れてしまうとさまざまな影響を及ぼします。

たとえば、以下のように交差点などで定点観測をしている場合に、映像が一時的に途切れてしまうと撮影の目的を果たすことができません。

※　下記の画像をクリックしてみてください。（あくまでイメージです）

また、映像が一時的に映らなくなるだけでなく、場合によってはまったく映像が出なくなるということもあります。

この記事ではそのような現象が起こる原因とその対処法について解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

※　本記事においては、有線接続のタイプのネットワークカメラの不具合をベースに記載を進めていきます

ネットワークカメラが映らない原因

※　ネットワークカメラの用途によっては、インターネットなど外部からのアクセスが不要なケースもあります。本記事内で必要・不要なケースを特に分けずに記載をしておりますのでご理解の程お願いします。

ネットワークカメラの接続に問題があり映像が映らない場合、防犯カメラの管理者にストレスがかかるだけでなく、トラブルが起こった時に対処が遅れたり、原因究明ができない事態になりかねません。

ネットワークカメラの映像が映らない原因について、どのようなケースがあるのかを以下の2つのケースに場合分けをして記載していきます。

①　映像が何かのタイミングで見れなくなった場合
②　最初から見えない場合

映像が何かのタイミングで見れなくなった場合

ここでは、これまで正常に映っていたカメラが何らかの原因で映像が見れなくなった場合の原因について記載しています。

インターネット回線の影響

インターネット回線の不具合も、映像を見ることができなくなります。

例えば、ネットワークカメラを接続しているルーターが、そもそもインターネットに接続できていないとインターネットを利用して映像を映すネットワークカメラの性質上映像を視聴できません。

（参考）Wi-Fi接続が不安定

この記事の基本は有線での接続をベースに記載をしていますが、近年Wi-Fiを使ったネットワークカメラも多く利用されています。

wi-fiを使ったネットワークカメラの場合、wi-fiの電波が弱いために通信に不具合が発生することがあります。

また、有線の場合と違い、同じインターネット回線でも無線では電波が不安定になりフリーズなどの症状が多くなりやすいので、Wi-fiルーターのグレードや通信回線の速度などを見直す必要があるでしょう。

落雷の影響

落雷が起こると周辺地域の停電や電力線を通じてサージ（電圧の急激な上昇）を引き起こすことでカメラが正常に映らなくなることがあります。

また、落雷でネットワークカメラそのものが故障することもありますが、それ以外のネットワーク機器（ハブやルーター）の故障などのトラブルが原因となるケースもあります。

リフォームの影響

自然現象である落雷が原因であるのとは対照的なケースもあります。

それはリフォーム工事会社などが改装の際に、LANケーブルの接続先を間違いネットワークループが発生していた事が原因で、ネットワークカメラが映らなくなる場合です。

ソフトウェアがアップデートされていない

ソフトウェアが最新の状態に更新されていないことが、ネットワークカメラが映らない原因の一つになることがあります。

ネットワークカメラのソフトウェア（またはファームウェア）は、映像処理やネットワーク接続を含むカメラの機能全体を管理していますが、これらのソフトウェアは定期的に更新され、新たなセキュリティ対策や機能の向上、バグ修正が加えられます。

アップデートを行う場合は、ネットワークカメラの管理画面にアクセスし、メーカーなどによって違いはありますが、設定などからアップデート機能を選び行います。

このアップデータは自動で更新されることもありますが、手動で更新が必要なケースもあります。

いずれにせよ、常に最新のソフトウェアにアップデートすることで、カメラの安定性やセキュリティ、性能を維持し、問題解決になり、トラブル回避に繋がります。

最初から見えない場合

次に最初から映像が見えない場合の原因について記載しています。

IPアドレス設定が間違っている

ネットワークカメラをネットワークに接続して使用する場合には、インターネットの中でその機器を特定するための固有の識別番号としてIPアドレスを割り振る必要があります。

IPアドレスを割り振ることで、パソコンやスマホからネットワークカメラにアクセスし、映像を見ることができるのですが、このIPアドレスが正しくないと接続ができない、通信状態が重くなるなどの障害が発生します。

⇒　IPについてはこちらを参照

ポート番号が間違っている

ポート番号とは、インターネット上での通信において、IPアドレスの下に設けられたサブアドレスのことで、IPアドレスが住所のようなものとすると、その家にあるいくつかの玄関に割り振られた番号のようなものです。

ネットワークカメラで外出先などから映像を確認するためには、映像を見るためのポート（家の玄関のようなもの）を開ける必要があり、この作業を「ポート開放」と呼びます。

この番号はカメラメーカーによって異なり、適切なポート番号を選択しないと正常にデータ通信が行われず映像を見ることができなくなります。

また、ポート開放は外部からの通信が可能になる反面、不正アクセスのリスクがありますので、慎重に行う必要があります。

ルーターの不具合

ネットワークカメラは有線LANを通じてネットワークに接続されますが、その際には、ルーターがカメラとインターネットを繋ぐ中継機器としての重要な役割を果たしています。

このルーターに問題があると、ネットワークカメラを含むデバイスが正常に機能せず、映像が映らない原因の一つとなります。

具体的には表１のような状態が懸念されるため、映像が映らない場合には確認をしましょう。

表１．ルーターの不具合の原因と具体的な内容について

機器の接続ミス

電子機器を使う際に意外に見落とされるのが、機器そのものの接続ミスです。

以下のようなケースも考えられるので、映像が映らないときには必ず最初に確認しましょう。

・ネットワークカメラの電源が接続されていない
・カメラの電源スイッチがoffになっている
・LANケーブルが接続されていない（きちっと差し込まれていない）
・配線する場所そのものが間違っている

正規品以外の付属品を利用している

ネットワークカメラを設置する際に、付属品以外の周辺機器（非正規品など）を使うと、正常に動作しないケースが見受けられます。

その中でもACアダプターは、電流や電圧が適切でないと、正しく電力を供給できず、そのことが原因で機器が故障することもありますし、映像そのものが映らない原因となることがあります。

ネットワークカメラが映らない時の対処法

ここまでネットワークカメラが映らない原因について解説をしてきました。

それぞれに対応する形で、その対処法を以下に記載しましたので参考にしてください。

設定を確認し直す

ネットワークカメラに設定ミスがあると、接続そのものができなくなります。

まずは、以下の設定が正しくされているかを確認し、問題があれば修正しましょう。

その他、パスワードなどを入力する場合にも正しく行いましょう。

回線を確認し直す

回線そのものに問題がある場合もネットワークカメラは正しく映りません。
ただ、トラブルの原因がネットワークなのか、防犯カメラなどのハードウェアなのかを先に目星をつけておくことも重要です。

まずはデバイスを変えて試してみて、それでも映らないのであればネットワークの問題である可能性が高いです。

その場合には以下の方法を試して改善を図りましょう。

機器の接続を確認し直す

ネットワークカメラやルーターなど周辺機器が物理的に故障していたり接続が間違っている問題にも映像が映らなくなります。

その例を以下に記載します。

上記については、定期的に確認することをおすすめします。

その他に問題はないか確認する

上記のほかに直近でネットワークカメラに関する変更やトラブルがなかったかを確認する。

具体的に以下に記載します。

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まとめ

最後に本記事のポイントをまとめます。